バレンタインデーが近づいてきたという事でチョコレートのお店を色々と調べていると、西宮阪急の催事のカタログに「J’ECRIS TON NOM(ジェクリ トン ノン)」というお店を見つけました。
こちら↓
このカタログには苦楽園口と書いてありますが、聞いた事のないお店ですし、調べてみてもよく分かりませんでした。
結果的に何とかお店にはたどり着いたのですが、お店の情報はあまり出して欲しくないとの事でした。
しかし、チョコレートに対するこだわりが半端無かったので、せっかくなので商品だけでもご紹介したいと思います。
興味のある方はお店を探してみるか、西宮阪急の催事に行ってみて下さい。
目次
「J’ECRIS TON NOM(ジェクリ トン ノン)」のこだわり
チョコレートをいくつか買ってきました。
まず、見て頂いてお分かりのように、チョコレートに着色料や転写プリントなどが使われていません。
普通は着色料で赤い色などを付けたり、転写プリントでお店のロゴやマークを入れたりする商品がいくつかあるのですが、ここのチョコレートには一切ありません。
全てチョコレート色です。
余計な物を混ぜずに、純粋にチョコレートを味わって欲しいという店主のこだわりです。
原材料のこだわり
もちろん原材料にもこだわっていて、使用しているチョコレートのメーカーはフランスの「ヴァローナ」「カカオバリー」、イタリアの「ドモーリ」の3社を使い分けているそうです。
「やっぱりミルクチョコレートは乳業が盛んな土地の方が良い」「イタリアのチョコレートは荒々しい」等々、色々お話を伺いました。
話の端々にチョコレートに対する愛情が感じられますね。
商品へのこだわり
今回の写真のような一口サイズのチョコレートの事を総称して「ボンボンショコラ」と言います。
ボンボンショコラは、チョコレートと生クリームやナッツペースト、キャラメルなどを混ぜて作る「ガナッシュ」や「プラリネ」など(これをセンターと言います)にクーベルチュールをかけて作られているパターンが多いのですが、ここにも店主のこだわりがぎっしり詰まっていました。
私が伺った限りでも、
・機械を一切使わずに全て手作業
・センターは2層にしない
・クーベルチュールの厚さは厚過ぎず薄過ぎず、センターと口どけが同時になるように考えている
おそらくほとんど意味が分からないと思いますし、私もうまく伝える自信が無いのですが、とにかくチョコレートの良さを伝えたいという熱い想いが溢れているという事です(正直「そこまでやるか」という感じです)。
せっかくなので出来るだけ商品について一つずつご紹介したいと思います。
「J’ECRIS TON NOM(ジェクリ トン ノン)」商品
キャラメルサレ
「サレ」とは塩の事で、塩キャラメルのショコラです。
そんなに塩味がたっている訳ではなく、バニラの風味が先に来て、後から塩とキャラメルの苦味がほのかに感じられます。
外側にも塩が少しかけてあって、これが絶妙な後味を生み出しています。
パッションフルーツ
パッションフルーツの果汁が入ったガナッシュが使われていて、とてもトロピカルでさわやかなショコラです。
チョコレートとフルーツをあわせるのはよくありますが、パッションフルーツは珍しいかも知れません。
アマレナ
アマレナチェリーのショコラです。
アマレナチェリーとはイタリアのチェリーのシロップ漬けで、ケーキの飾り等にもよく使われている大粒で赤黒い独特の甘みがあるチェリーです。
その独特の甘みとアーモンドの風味がチョコレートとの不思議なハーモニーを生み出しています。
普通なら真っ赤に着色したいところだと思いますが、それをしないのがこだわりなんでしょうね。
プラリネノワゼット
「プラリネ」とはナッツ類とキャラメルをあわせてペースト状にした物で、「ノワゼット」とはヘーゼルナッツの事です。
つまり「ヘーゼルナッツのプラリネ」を使ったショコラという意味です。
名前の通りセンターはヘーゼルナッツのプラリネで、外側にはミルクチョコレートがかかっています。
また、外側のチョコレートにも刻んだナッツが入っています。
細かいところまでよく考えて構築されているチョコレートですね。
アールグレイベルガモット
「アールグレイ」は紅茶ですが、「ベルガモット」という柑橘類の香りを付けたフレーバーティーです。
単に「アールグレイ」ではなく、「アールグレイベルガモット」と名付けているところにもこだわりを感じます。
柑橘類とチョコレート、紅茶とチョコレートの組み合わせは王道ですが、紅茶やベルガモットの香りが全面に出すぎる事無く、とてもバランスよく上品に仕上がっています。
フランボワーズ
こちらも王道の「フランボワーズ」のショコラです。
しかし果汁だけでなく果肉も使用していて、味も香りも食感もフランボワーズ感が増しています。
これも普通なら確実に赤く着色すると思いますが、しないんですね……
トンカ豆
「トンカ豆」は南米原産の豆で、香料としてスイーツに使われたりします。
少し以前から日本でも注目されたりしていたと思いますし、チョコレートに使う事も決して珍しいわけでは無いと思いますが、「トンカ豆」を全面に押し出している商品はあまり見た事がありません。
香りの濃厚さ、芳醇さはバニラにも匹敵する程です(方向性は違いますが)。
興味のある方は一度試してみてはいかがでしょうか。
ノワール
「ノワール」とは黒という意味で、他の食材を使っていない純粋なショコラです。
ガナッシュにクーベルチュールがかかっているだけのシンプルなショコラですが、他では味わえないカカオの味や香りを楽しむことが出来ますよ。
山椒
ガナッシュに山椒が入っている珍しいチョコレートです。
山椒の香りが強くてチョコレートとケンカするのではないかと思いましたが、そんなことはありません。
むしろ味も香りもお互いを引き立てあっているような感じで不思議な美味しさでした。
チョコレートって意外と色んな食材にあうんですね。
カフェ
コーヒーのショコラですね。
少しスモーキーなコーヒーの風味とチョコレートがよくあっています。
他のチョコレートもそうですが、どちらかが強すぎるという事無く、コーヒーもチョコレートも対等に感じられるバランス感が絶妙だと思います。
ロッシェアマンドノワール
「ロッシェ」とはロック、つまり岩の事です。
岩みたいなお菓子をフランス語で「ロッシェ」といい、ショコラに限らずロッシェというお菓子はあるのですが、ショコラの場合のロッシェはこの写真のように岩みたいな形に固めた物を言います。
「アマンド」はアーモンドの事で、このショコラはカラメリゼしたアーモンドをチョコレートで固めています。
アーモンドをローストし、砕いてカラメリゼして一度冷ました後チョコレートで固める訳ですから、かなりの手間がかかっていると思います。
アーモンドの香りや歯ざわりが楽しめるショコラですよ。
ロッシェアマンドミルク
「ロッシェアマンドノワール」と同じですが、こちらはミルクチョコレートで固めています。
チョコレートの仕入先にこだわっているだけあってミルクの風味も強く、アーモンドにも負けていません。
ミルクチョコレートがお好きな方はこちらをどうぞ。
ブールドネージュ
「ブールドネージュ」は雪の玉という意味で、本来はそういう名前の焼き菓子を指します(スノーボールとも言います)。
この商品はホワイトチョコレートを使ったトリュフです。
店主によると「一つくらいはホワイトチョコレートもあった方が良いと思って」これをやっているそうです。
という事で、実はこちらでは普通のチョコレートを使ったトリュフはやってなく、トリュフはこちらのホワイトのみだそうです。
ガナッシュにバニラを使っているようで、ホワイトチョコレートとバニラの香りの優しいショコラになっています。
チェリーボンボン
ショーケースに並んでいる中で唯一赤い色(といっても包装ですが)の商品です。
ブランデーなどに漬け込まれたチェリーがチョコレートでコーティングされているボンボンです。
かなりアルコールが強めなので、お酒に弱い方はご注意下さい。
ブランデーとチョコレートは元々相性抜群ですが、チェリーの甘さとチョコレートの苦味のバランスも絶妙です。
お酒も数種類使用しているそうで、このあたりにもこだわりが感じられますね。
「J’ECRIS TON NOM(ジェクリ トン ノン)」店舗情報
外観も店内の写真も非公表との事で、写真は撮っていません。
場所も秘密にしておきます。
苦楽園口のどこかにありますので、興味のある方は探してみて下さい。
★営業時間 10:00~19:00
★定休日 水曜日
★駐車場 有
★カード支払い 可